場所による見かけの体重の違い

地域ごとの補正をしなかったら体重がどれだけ違って見えるかを概算。
地球の自転による遠心力の寄与だけを計算。

稚内の緯度=約45度
那覇の緯度=約26度
質量 M、回転半径 R、角速度 d とすると、
遠心力 F = MRd^2
遠心力による加速度 a = Rd^2
赤道上での遠心力加速度を A0とする。
R = 6400km = 6.4x10^6 m
d = 24時間で1周 = 2*3.14/(3600*24) rad/s
A0 = 0.0338m/s/s
これは標準重力加速度 9.81m/s/s に対して 0.345% にあたる。
赤道では体重 50kg なら遠心力による寄与が -173g。


緯度が高くなると回転半径Rが小さくなるし、遠心力が斜め方向に働くので体重減少への寄与が小さくなる。
緯度を Xとする。
R は cosX に比例し、遠心力の鉛直成分は cosX に比例する。
つまり遠心力による体重減少量は赤道を1とすると (cosX)^2 になる。


稚内 (cos 45度) ^2 = 0.50
遠心力の鉛直成分の加速度を A1 とすると、
A1 = 0.5*A0 = 0.0169m/s/s
これは 9.81m/s/s に対して 0.172% にあたる。
稚内では体重 50kg なら遠心力による寄与が -87g。


那覇 (cos 26度) ^2 = 0.808
遠心力の鉛直成分を A2 とすると、
A2 = 0.808*A0 = 0.0273m/s/s
これは 9.81m/s/s に対して 0.278% にあたる。
那覇では体重 50kg なら遠心力による寄与が -139g。


稚内那覇では見かけの体重が 139-87=52g だけ違って見える。


イシダのページによると
http://www.ishida.co.jp/rekishikan/gakusyuu/rika_joho.html
福島県(重力加速度がほぼ 9.8m/s/s )を基準として、体重 50kg の人は 稚内で 50.031kg、沖縄で 49.954kg で、その差は 77gもある。遠心力以外の寄与が大きいのか、何か計算間違ったか?
なお、上記ページを見ると、緯度のあまり変わらない沖縄と小笠原で結構違いがあるが、それはなぜだろう。